2086年7月21日の天声人語

2086年7月21日の天声人語
◆今日は、日本省にとって感慨深い日だ。それというのも、平成天皇のご逝去された日のデータが削除された日だからだ。
◆2043年、指数関数的に増大するライフログデータのデバイス圧迫に歯止めをかける為、「生活記録等電子情報の保存に関する法律」(通称:電子情報保存法)が施行された。そして2063年に最初の電子データが削除され、誰もがいつかは訪れることを考えていた日が、とうとうやってきてしまったのだ。そう、2043年に我々は「忘れる」ことを決断したのだ。
◆今回削除されたデータは日本省民の心情を配慮し、削除データのURIが公開されている。ちょうど一週間前、平成天皇ご自身の肉声データの一部が削除された際の騒ぎの大きさにより、中央当局が取った措置だ。
◆削除される情報は資料として有用でないライフログデータばかりとはいえ、当時の情報の96%(バイト比)にも上る。「ご逝去された当時の世間の雰囲気や省民一人一人の心情など、ログ全体を通して初めてわかるリアルな情報が失われる」(東京大学 情報哲学科教授 劉絵見(りゅうえみーる)さん)との指摘もある。
◆もはや当時を知る人々も少なくなってきた中、我々省民は再度、平成天皇の行った英断を思い出し、特別独立省としての自立心を確認すべきなのではないだろうか。

コメントが2件あります

・I cant understand this old language. tell me what you write ?

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